著作権登録を依頼したら、どんな流れになる?
「著作権の登録って、実際に頼んだらどう進むの?」という疑問に、想定ケースを交えてお答えします登録制度そのものの解説は別記事に譲り、この記事では依頼してから完了するまでの流れを中心に整理します
こんな場面で「登録」を依頼されることがあります
以下はあくまで一般化した想定例です(実際の個別のご依頼内容ではありません)
- ペンネームで公表している作品について、いざという時に「自分が作者」と示せるようにしておきたい(実名の登録)
- プログラム作品について、いつ作ったかを客観的な形で残しておきたい(創作年月日の登録)
- 著作権を譲り受けた・買い取った際に、その事実を第三者に主張できる状態にしておきたい(著作権の移転登録)
いずれも「著作権そのものを発生させるため」ではなく、権利関係を後から説明しやすくするための手続きという位置づけです
ご依頼から完了までの、一般的な流れ
- 初回のご相談:どの登録が目的に合うか(実名登録/第一発行・公表年月日登録/創作年月日登録/移転登録)を一緒に整理します 目的によっては登録以外の手段(確定日付・タイムスタンプ等)が合う場合もあり、その点も含めてご案内します
- 対象・必要書類の確認:登録の種類ごとに、準備いただく資料(作品の内容が分かるもの、発行・公表の事実が分かるもの等)をご案内します
- 申請書類の作成:文化庁(プログラムの著作物は、国が指定する登録機関であるSOFTIC=一般財団法人ソフトウェア情報センター)へ提出する書類を作成します
- 提出・やり取り:提出後、内容の確認・補正のやり取りが発生する場合があります
- 登録完了のご報告:登録原簿(登録の内容を記録する公の帳簿)への記載が完了した旨をご報告し、以降の管理方法(原簿の写しの保管等)もご案内します
※登録には所定の登録免許税・手数料がかかるとされています 金額は制度や年度により変わり得るため、正確な額は報酬額一覧のご案内、または文化庁等の公式情報でご確認ください 本記事では金額の記載を控えています
想定ケースで見る、依頼の中身
以下はいずれも説明のための架空の想定例です
ケース1:同人ゲームの発表前に、創作日を残しておきたい
公表前のプログラム作品について、「創作年月日の登録」を検討する場面です ご相談時に対象のプログラムと創作時期の裏付け資料を確認し、SOFTICへの登録申請書類を作成・提出します公表前の段階でも申請できる点が、この登録の特徴のひとつとされています
ケース2:ペンネーム作品について、実名を登録しておきたい
匿名・変名で公表してきた作品について、実名登録を検討する場面です 実名登録をするとその人が著作者であるとの推定を受けられるとされ、保護期間の起算点(公表後の年数か、死後の年数か)をめぐる争いの予防にもつながるとされています
ケース3:著作権を譲り受けたので、その事実を残しておきたい
権利を譲り受けた側が、その事実を第三者にも主張できる状態にしておきたい場面です 移転登録は対抗要件(同じ権利について複数の主張が対立したときに、どちらが優先されるかに関わる要件)としての意味を持つとされ、譲渡契約書の作成とあわせてご相談いただくことが多い手続きです
依頼した場合/ご自身でされる場合の違い
| 場面 | 当事務所がやること | お客様がやること |
|---|---|---|
| 登録の種類の選定 | 目的に合う登録(または登録以外の手段)をご提案 | 目的・状況をお聞かせいただく |
| 書類作成・提出 | 申請書類の作成、窓口とのやり取り | 対象作品・裏付け資料のご準備 |
| 登録後の管理 | 登録原簿の写し等の保管方法をご案内 | 実際の保管 |
「自分でもできるのでは」と思われる方もいらっしゃいますが、どの登録が目的に合うかの見極めと書類の整え方で迷う場面が多いとされる分野です
よくある質問(FAQ)
Q. 登録しないと著作権は守られませんか?
A. いいえ 著作権は作った時点で自動的に発生するのが原則です(無方式主義) 登録は「権利を発生させる」ためではなく、「いつ・誰の権利かを示しやすくする」ための手続きと整理されています
Q. どれくらいの期間で完了しますか?
A. 登録の種類や窓口の状況により異なるため、一律にはお伝えできません ご相談時に見込みをご案内します
Q. 商標や特許の登録も依頼できますか?
A. 商標・特許・意匠の出願手続きは弁理士の独占業務のため、行政書士は行いません 必要に応じて弁理士をお探ししておつなぎします