補助金は採択されてからが本番 ― 交付決定から入金までの流れ
補助金の「採択」の通知が来ると一安心ですが、お金が振り込まれるのはずっと先です 採択後の手続きを知らずに進めると、せっかくの補助金が減額されたり受け取れなかったりすることもあります 国の補助金を例に、採択後の流れを整理します
採択後の基本的な流れ
- 交付申請・交付決定 採択後に交付申請を行い、審査を経て「交付決定」(補助金を出すことを国が正式に決めること)を受けます(補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律6条) 補助金によっては採択と同時に交付決定となるものもあります
- 補助事業の実施 原則として交付決定の後に発注・契約・支払いを行います(事前着手の注意)
- 実績報告 事業が終わったら、成果を記載した実績報告書に証拠書類を添えて報告します(同法14条)
- 額の確定 報告の内容が交付決定の内容に合っているか審査され、実際に支払う補助金の額が決まります(同法15条)
- 請求・入金 確定した額を請求し、入金されます
多くの補助金は、事業を終えてから支払われる後払い(精算払い)です いったん全額を自己資金や借入れで立て替える必要があるため、資金繰りの計画が欠かせません
証拠書類は「全部」残す
実績報告では、見積書・発注書・契約書・納品書・請求書・支払いの記録(振込の控えなど)といった一連の書類が求められるのが一般的です 書類がそろわない経費は補助の対象外とされることがあります 現金払いが認められない補助金もあるため、支払方法は公募要領で確認しておきましょう
決められた使い道以外に使わない
補助事業者は、交付決定の内容や条件に従って事業を行い、補助金を他の用途に使ってはならないとされています(同法11条) 計画を変更したいときは、事前に承認が必要な場合があります 違反すると交付決定の取消し(同法17条)や返還の対象になります
事業が終わったあとも続くルール
- 財産の処分の制限 補助事業で取得した一定の財産を、承認を受けずに目的外に使ったり、譲渡・貸付け・担保にしたりしてはならないとされています(同法22条) 一定期間内の売却や廃棄には承認と補助金の返還が必要になることがあります
- 事業化状況などの報告 補助金によっては、事業終了後の数年間、成果の報告が求められます
- 書類の保存 経理書類などを一定期間保存する義務が課されるのが一般的です
よくある質問(FAQ)
Q. 採択されたら、すぐに設備を注文してもよいですか?
A. 原則として交付決定の後でなければ、補助の対象になりません 採択の通知と交付決定の時期が違う補助金もあるため、公募要領と通知の内容を必ず確認してください
Q. 実績報告の書類作成を手伝ってもらえますか?
A. はい 当事務所では、実績報告書や添付書類の整理・作成をお手伝いしています 税務上の処理(圧縮記帳など)は税理士にご確認ください
Q. 補助金で買った機械を数年後に売ってもよいですか?
A. 処分の制限期間内に売却するには承認が必要で、補助金の一部返還を求められることがあります 必ず事前に事務局へ確認してください
ご注意(業際・免責): 本記事は一般的な情報提供であり、個別の法的助言ではありません 補助金の要件・手続きは制度や公募回ごとに異なるため、必ず最新の公募要領をご確認ください 採択を保証するものではありません 当事務所(行政書士)は、申請書類の作成と手続きのサポートの範囲で承ります 税務の判断・申告は税理士、雇用関係助成金は社会保険労務士の業務です