事業計画書、審査に伝わる書き方の考え方
補助金や融資の申請で提出する事業計画書は、文章の上手さよりも「伝わる組み立て」が重視されると一般的には言われています この記事では、審査する側に内容が伝わりやすくなる書き方の基本の考え方を整理します
なぜ「組み立て」が採択の可否に影響しやすいのか
審査員は、限られた時間で多くの計画書に目を通すと考えられています そのため、内容がどれだけ優れていても、読み手が一読で内容を追えない構成では、意図が正しく伝わりにくくなる場合があります 事業計画書は、自社の熱意を語る作文ではなく、審査員に判断材料を渡すための資料だと捉えると、書き方の方向性が定まりやすくなります
基本の流れ:現状の課題 → 解決策 → 期待される効果
多くの計画書で読みやすいとされる基本の流れは、次のような順番だと一般的には整理されています
- 現状の課題……自社や業界が置かれている状況と、そこにある問題点を具体的に示す
- 解決策……その課題に対して、今回どのような取り組みを行うのかを説明する
- 期待される効果……取り組みの結果、何がどう変わると見込まれるのかを示す
この3つが順序立てて並んでいると、審査員は「なぜこの事業者が、今、この取り組みを行う必要があるのか」を追いやすくなると考えられます 逆に、課題の説明が曖昧なまま解決策だけが並ぶと、読み手には唐突な印象を与えやすいと言われています
数値目標は、根拠とセットで書く
売上や利用者数などの数値目標を掲げること自体は前向きに評価されやすい一方で、その数字がどこから出てきたのかという根拠が欠けていると、説得力が弱まりやすいとされています 「なぜその数字なのか」を、既存の実績・市場の動向・具体的な計算過程などとあわせて示すことで、数値目標に裏づけが生まれます 数字だけを大きく見せるのではなく、根拠まで含めて一貫して説明することが、読み手の納得感につながると考えられます
専門用語を避け、審査員に伝わる言葉を選ぶ
審査員は必ずしもその業界の専門家とは限らない、という前提で書くことも大切だとされています 業界内では当たり前の略語や専門用語も、初めて読む人にはイメージが伝わりにくいことがあります 難しい言葉を使うことが説得力につながるわけではなく、むしろ平易な言葉で具体的に説明できているほうが、内容の理解を助けやすいと考えられます
事業計画書づくりで、当事務所ができること
当事務所では、ヒアリングを通じて事業の強み・課題・今後の方向性を整理し、上記のような論理の流れに沿った文章構成へまとめる作業をお手伝いしています 専門用語をかみくだく作業や、数値目標の見せ方の整理についても、一緒に進めることが可能です
なお、事業計画書の構成や書き方を整えることと、実際の審査で採択されるかどうかは、別の話である点にはご留意ください 審査には、当該制度の目的との適合性や競合する他の申請との比較など、事業者側で完全にはコントロールできない要素も含まれます