阪竹行政書士事務所
相続

デジタル遺産(ネット口座・暗号資産)の生前整理とは

公開 2026.08.18更新 2026.08.18 著者: 阪口智紀(行政書士)

ネット銀行・ネット証券の口座や暗号資産、サブスクリプション、SNS・クラウドのアカウントなど、通帳や現物が手元にない「デジタル遺産」は、ご家族が存在に気づかないまま埋もれてしまうことがあります 生前にできる整理の考え方を一般的な視点で整理します

デジタル遺産とは、どんなものを指すのか

デジタル遺産とは、法律で厳密に定義された用語ではありませんが、一般的にはインターネット上でIDやパスワードを使って管理している資産・契約関係を広く指す言葉として使われています 代表的なものとしては、次のようなものが挙げられます

これらは紙の通帳や郵送物のように「目に見える形」で残らないことが多く、ご本人以外は存在そのものに気づきにくいという特徴があります

なぜ今、注意が必要とされているのか

ネット完結型の金融サービスや暗号資産の利用者が増えるなかで、相続の現場でも「デジタル遺産」への対応が課題として意識されるようになってきています 主な理由として、次のような点が指摘されています

ひとつは、相続人がログイン情報を知らないまま、資産の存在自体に気づかないリスクです ネット口座や暗号資産は郵便物が届かないことも多く、遺品整理の中で見過ごされてしまうケースがあると言われています もうひとつは逆のパターンで、有料サブスクリプションの解約手続きが分からず、利用料の引き落としが続いてしまうといった、負債的な困りごとにつながることもあります

いずれのケースも、生前にご本人が「何を、どこで契約・保有しているか」を分かる形にしておくことで、混乱をある程度防げると考えられています

生前整理として、一般的に検討されているポイント

デジタル遺産の生前整理には、決まった正解があるわけではありませんが、一般的には次のような取り組みが検討されています ケースにより優先順位は異なりますので、ご自身の状況に合わせて参考にしてください

パスワードそのものをメモや遺言書に書き残す方法は、管理場所や更新の手間、セキュリティ上の懸念など考慮すべき点が多いため、ご自身の状況に合った方法をケースバイケースで検討されることをおすすめします

暗号資産の税務は税理士の専門領域です

暗号資産(仮想通貨)は、相続の場面で財産としての評価や相続税の申告が問題になることがあります この評価方法や申告手続きは、税務の専門知識が必要な領域であり、税理士の専門領域とされています 行政書士は、相続に関する書類作成や手続きのサポートを行いますが、税務相談や申告代理は行うことができません 暗号資産を保有されている場合は、早い段階で税理士にもご相談いただくことをおすすめします

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